棚卸で差異が出たらどうする?

公開: 2026年7月22日

結論

棚卸差異(帳簿在庫と実際の在庫数の食い違い)が出たら、まずは数え間違いや記録漏れを疑い、差異の大きい品目から再カウントと入出庫伝票の突合を行います。原因を「カウントミス・記録漏れ・破損や廃棄・盗難・検品ミス」などに分類し、どうしても特定できない分は棚卸ロス(棚卸減耗)として記録します。差異ゼロを目指すより、原因を分類して次回の管理に活かすことが現実的な対処です。

棚卸をして「帳簿では50個あるはずなのに、実際に数えたら47個しかない」——この帳簿在庫と実棚数のズレが棚卸差異です。差異が出ること自体は珍しくなく、大切なのは「なぜズレたか」を切り分けて、次につなげることです。ここでは原因の分類と、差異が出たときの確認手順を整理します。

棚卸差異が起きる主な原因

差異の原因は、大きく次のように分類できます。まずどこに当てはまりそうかを考えると、追いかける先が絞れます。

原因の種類具体例
カウントミス数え間違い、二重カウント、数え忘れ、単位・入数(1箱=何個)の取り違え
記録漏れ仕入・売上・店舗間移動・返品の伝票を付け忘れ、システム入力漏れ
破損・廃棄割れ・汚損・消費期限切れの廃棄を在庫から落としていない
盗難・紛失万引きや置き場所の紛失(原因を特定しにくい差異)
検品ミス入荷時の数量違い、誤った品番での受け入れ

差異には、実際より少ない「不足(棚卸減耗)」と、多い「過剰」の両方があります。過剰が出る場合も、記録漏れや入数の取り違えが疑われるので、不足と同じように原因を追います。

差異が出たときの確認手順

やみくもに全部数え直すのではなく、順番を決めておくと早く原因にたどり着けます。

1. 差異の大きい品目から再カウント
まずは数え間違いを疑い、可能なら別の人がもう一度数えます。2人1組で数えるとカウントミスに気づきやすくなります。
2. 入出庫の伝票と突合する
仕入・売上・店舗間移動・返品の伝票を並べ、記録漏れがないかを確認します。「入れた・出した」の記録が抜けていると帳簿だけがずれます。
3. 単位・入数を確認する
1箱=12個の商品を1個と数えていないか、逆はないか。入数の取り違えは差異が大きく出やすいポイントです。
4. 原因を分類して記録する
特定できた分は原因ごとにメモを残します。どうしても分からない分は棚卸ロスとして計上し、量が多ければ次回の重点確認項目にします。

差異率で優先順位をつける

品目が多いほど、すべてを深追いするのは現実的ではありません。そこで役立つのが差異率です。差異率 = 差異数 ÷ 帳簿数で求め、金額の大きい品目・差異率の高い品目から優先して原因を追います。少額で差異率も低い品目は、まとめてロス計上に回すという線引きにすると、限られた時間を重要な品目に集中させられます。

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