棚卸で差異が出たらどうする?
棚卸差異(帳簿在庫と実際の在庫数の食い違い)が出たら、まずは数え間違いや記録漏れを疑い、差異の大きい品目から再カウントと入出庫伝票の突合を行います。原因を「カウントミス・記録漏れ・破損や廃棄・盗難・検品ミス」などに分類し、どうしても特定できない分は棚卸ロス(棚卸減耗)として記録します。差異ゼロを目指すより、原因を分類して次回の管理に活かすことが現実的な対処です。
棚卸をして「帳簿では50個あるはずなのに、実際に数えたら47個しかない」——この帳簿在庫と実棚数のズレが棚卸差異です。差異が出ること自体は珍しくなく、大切なのは「なぜズレたか」を切り分けて、次につなげることです。ここでは原因の分類と、差異が出たときの確認手順を整理します。
棚卸差異が起きる主な原因
差異の原因は、大きく次のように分類できます。まずどこに当てはまりそうかを考えると、追いかける先が絞れます。
| 原因の種類 | 具体例 |
|---|---|
| カウントミス | 数え間違い、二重カウント、数え忘れ、単位・入数(1箱=何個)の取り違え |
| 記録漏れ | 仕入・売上・店舗間移動・返品の伝票を付け忘れ、システム入力漏れ |
| 破損・廃棄 | 割れ・汚損・消費期限切れの廃棄を在庫から落としていない |
| 盗難・紛失 | 万引きや置き場所の紛失(原因を特定しにくい差異) |
| 検品ミス | 入荷時の数量違い、誤った品番での受け入れ |
差異には、実際より少ない「不足(棚卸減耗)」と、多い「過剰」の両方があります。過剰が出る場合も、記録漏れや入数の取り違えが疑われるので、不足と同じように原因を追います。
差異が出たときの確認手順
やみくもに全部数え直すのではなく、順番を決めておくと早く原因にたどり着けます。
- 1. 差異の大きい品目から再カウント
- まずは数え間違いを疑い、可能なら別の人がもう一度数えます。2人1組で数えるとカウントミスに気づきやすくなります。
- 2. 入出庫の伝票と突合する
- 仕入・売上・店舗間移動・返品の伝票を並べ、記録漏れがないかを確認します。「入れた・出した」の記録が抜けていると帳簿だけがずれます。
- 3. 単位・入数を確認する
- 1箱=12個の商品を1個と数えていないか、逆はないか。入数の取り違えは差異が大きく出やすいポイントです。
- 4. 原因を分類して記録する
- 特定できた分は原因ごとにメモを残します。どうしても分からない分は棚卸ロスとして計上し、量が多ければ次回の重点確認項目にします。
差異率で優先順位をつける
品目が多いほど、すべてを深追いするのは現実的ではありません。そこで役立つのが差異率です。差異率 = 差異数 ÷ 帳簿数で求め、金額の大きい品目・差異率の高い品目から優先して原因を追います。少額で差異率も低い品目は、まとめてロス計上に回すという線引きにすると、限られた時間を重要な品目に集中させられます。
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差異率での色分けがあると、どの品目を先に追うべきかが一目で分かります。手集計の結果と突き合わせる「検算」としても使え、計算のずれにも気づけます。棚卸の事前準備や実査のコツ、差異の原因の追い方をもっと詳しく知りたい方は、深掘り記事もあわせてご覧ください。