発注点とは?どう決める?

公開: 2026年7月22日

結論

発注点(はっちゅうてん)とは、在庫がこの数量まで減ったら発注する、という補充のタイミングを示す目安ラインです。基本の考え方は「発注点 = 1日あたりの平均使用量 × リードタイム(発注から入荷までの日数)+ 安全在庫」で、入荷を待つ間に在庫を切らさない水準に、需要のブレを吸収する安全在庫を足して決めます。たとえば1日に10個使い、リードタイムが5日、安全在庫が20個なら、発注点は10×5+20=70個です。

「気づいたら在庫が切れていた」「逆に置き場所に困るほど発注しすぎた」——こうした欠品と過剰は、発注のタイミングを感覚で決めていると起きがちです。発注点は、この「いつ頼むか」を数量で表した目安です。仕組みが分かれば、担当者が替わっても同じ判断ができるようになります。

発注点の考え方と基本式

発注点は、次の式で考えます。

発注点 = 1日あたりの平均使用量 × リードタイム + 安全在庫

ポイントは2つに分けて考えることです。前半の「平均使用量 × リードタイム」は、発注してから入荷するまでの間に使う見込みの量です。ここだけだと、使用量が予定より増えたり入荷が遅れたりしたときに在庫が尽きてしまいます。そこで後半の安全在庫を足して、ブレを吸収する余裕を持たせます。在庫がこの発注点まで減ったタイミングで発注すれば、入荷までの間、在庫を切らしにくくなります。

発注点の決め方(手順)

実際に発注点を出すときは、次の順で数字を埋めていきます。

1. 1日あたりの平均使用量を出す
過去の出庫・販売の実績から、1日あたり平均でどれだけ使うかを計算します。季節変動が大きい商品は、繁忙期・閑散期で分けて考えると精度が上がります。
2. リードタイムを把握する
発注してから実際に手元に届くまでの日数です。仕入先ごとに違うので、遅れがちな先は長めに見ておくと安全です。
3. 安全在庫を決める
需要のブレや入荷遅れに備える予備の在庫です。決め方は別のQ&A「安全在庫はどれくらい持つべき?」で詳しく説明しています。
4. 式に当てはめる
たとえば1日10個・リードタイム5日・安全在庫20個なら、発注点 = 10×5+20 = 70個。現在庫が70個を下回ったら発注、という運用にします。

定量発注と定期発注の違い

発注点を使う方式は「定量発注」と呼ばれ、決まった間隔で発注する「定期発注」とは考え方が異なります。品目の性質によって向き・不向きがあります。

観点定量発注(発注点方式)定期発注
発注のきっかけ在庫が発注点を下回ったときあらかじめ決めた周期(毎週など)
発注量毎回ほぼ一定そのつど必要量を計算
向いている品目使用量が安定した定番品需要変動が大きい・高額な品目
手間在庫の監視が必要発注のたびに需要予測が必要

使用量が読みやすい定番品は発注点方式が相性よく、需要の波が大きい商品や在庫を抱えたくない高額品は定期発注が向く、と覚えておくとよいでしょう。

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