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パート・アルバイトの有給は何日もらえる?週の勤務日数でわかる比例付与の早見表

公開: 2026年8月12日

「週3日のパートだけど、有給って何日つくの?」「週4日入っているのに、正社員より少ないと言われた」——短時間で働く人の有給休暇(年次有給休暇)は、日数のところで疑問が集中します。結論を先に言うと、パート・アルバイトにも有給は発生し、もらえる条件は正社員と同じ「入社から6か月の継続勤務+その間の出勤率8割以上」です。違うのは日数だけで、週の勤務日数に応じて比例した日数が付与されます。これが比例付与です。

この記事では、労働基準法39条3項と労働基準法施行規則24条の3(いずれも2026年8月時点)にもとづいて、週1〜4日勤務の付与日数を勤続年数別に並べた早見表を最初に示し、「誰が比例付与になるのか」という2つの条件、シフト制で週の日数が一定でない場合の見方、途中で勤務日数が変わったときの扱い、パートでも年5日の取得義務がかかるタイミングまでを順に整理します。制度全体(フルタイムの日数・時効・年5日義務)は既存の記事に譲り、ここでは「短時間勤務の日数」に絞ります。

まず結論|週の勤務日数×勤続年数の早見表(比例付与)

比例付与の日数は、労働基準法施行規則24条の3の表で決まっています。週の所定労働日数(またはシフト制などの場合は年間の所定労働日数)と、雇入れの日から数えた継続勤務期間の組み合わせで読みます。参考として、フルタイム(通常の付与)の日数も最上段に添えました。

週の所定労働日数年間の所定労働日数6か月1年6か月2年6か月3年6か月4年6か月5年6か月6年6か月以上
週5日以上(または週30時間以上)—10日11日12日14日16日18日20日
週4日169〜216日7日8日9日10日12日13日15日
週3日121〜168日5日6日6日8日9日10日11日
週2日73〜120日3日4日4日5日6日6日7日
週1日48〜72日1日2日2日2日3日3日3日

出典: 労働基準法39条1〜3項・労働基準法施行規則24条の3(2026年8月時点)。黄色のマスは付与が10日以上になり、年5日の取得義務(同法39条7項)の対象になる組み合わせです。

読み方はシンプルです。週4日勤務なら、入社から6か月経った最初の基準日に7日、その1年後に8日、さらに1年後に9日……と増え、6年6か月以降は15日で頭打ちになります。週3日なら最初は5日、週2日なら3日、週1日でも1日は付与されます。「週2日だから有給はゼロ」は誤りです。なお、表の日数は「その年に新しく付与される日数」で、前年の残りがあれば繰り越されて手元の残数はこれより多くなり得ます(繰り越しと2年の時効は有給休暇に時効はある?繰り越しは?を参照)。

比例付与になるのは誰か|「週4日以下」かつ「週30時間未満」の2条件

労働基準法39条3項は、通常の労働者の週所定労働日数(施行規則で5.2日)と本人の週所定労働日数との比率を考慮して日数を定める、と規定しています。「比例付与の対象になる人」の線引きは、次の2つを両方満たすかどうかです。

条件① 週の所定労働日数が4日以下(週以外の単位で日数が決まっている場合は、年間の所定労働日数が216日以下)

条件② 週の所定労働時間が30時間未満

片方でも外れると、パート・アルバイトという呼び名に関係なくフルタイムと同じ「通常の付与」(6か月で10日〜)になります。

「短時間勤務=全員が比例付与」ではない、という点は現場でよく取り違えられます。週5日で毎日数時間だけ働くスタッフは、時給制であっても通常の付与です。判定は「日数」と「時間」の両方を見る、と覚えてください。

シフト制で週の日数が一定でない場合|年間の所定労働日数で読む

飲食店や小売店のアルバイトでは、「週に何日」と固定されておらず、月ごとのシフトで日数が変わることが珍しくありません。施行規則の表に「年間の所定労働日数」の欄があるのはこのためで、週単位で日数が決まっていない人は、1年間の所定労働日数がどの範囲に入るかで行を決めます(年169〜216日なら週4日の行、121〜168日なら週3日の行……)。

実務では、契約書やシフトの基本パターンから年間の予定日数を見積もります。たとえば「月に12〜13日程度」の契約なら年間で約150日となり、週3日の行(6か月で5日)にあたります。「月に8日程度」なら年間およそ96日で週2日の行(3日)です。契約上の所定日数と実際の出勤日数が大きく食い違う場合や、年間47日以下で表の範囲外になる場合の扱いは、就業規則や労働基準監督署などの公式情報で確認するのが確実です。

途中で勤務日数が変わったら?付与日数を決める時点と、勤続年数の数え方

「週3日で入ったが、途中から週4日に増えた」「アルバイトから正社員に切り替わった」というケースの考え方は2つです。

1. 付与日数は「基準日(付与日)時点」の所定労働日数で決まる

一般的な取扱いとして、その年に付与される日数は、付与される基準日の時点で予定されている週(または年間)の所定労働日数で決まると解されています(2026年8月時点)。期の途中で週3日から週4日に増えても、すでに付与された日数が途中で増えることはなく、次の基準日から週4日の行で付与されます。逆に、基準日の直後に日数が減っても、その期の付与日数は減りません。「基準日に何日契約だったか」を記録しておくと、あとから説明しやすくなります。

2. 継続勤務年数はパート期間も通算する

早見表の横軸「6か月・1年6か月……」は、雇入れの日から数えた在籍期間で、雇用形態が変わっても途切れません。厚生労働省のリーフレットでも、継続勤務は事業場での在籍期間を実態に即して判断するとされています。週3日のパートとして3年働いたあとに正社員(週5日)へ切り替わった場合、次の基準日「3年6か月」では通常の付与の行の14日が付与され、最初の10日からやり直しにはなりません。

パートでも年5日の取得義務にかかる|週4日は3年6か月から、週3日は5年6か月から

年5日の取得義務(労働基準法39条7項)は、「その年の付与日数が10日以上の労働者」が対象で、正社員かパートかは問いません。早見表を見返すと、比例付与でも10日に達する組み合わせがあります。

つまり、長く働いてくれている週4日・週3日のパートスタッフは、ある年から「会社が5日取らせなければならない人」に切り替わります。ここを見落とすと、フルタイム社員だけ管理して比例付与のスタッフが漏れる、ということが起こります。義務の中身(本人取得分の差し引き、基準日から1年で数えること)は有給の年5日取得義務とは?と、コラム有給休暇の付与日数と「年5日取得義務」入門をあわせてご覧ください。

もう1つ、比例付与でも付与の前提となる出勤率8割以上の要件はフルタイムと同じです(労働基準法39条1項・2項)。所定日数が少ない人ほど数日の欠勤で率が動きやすい点に注意してください。なお、業務上の傷病による休業、育児休業・介護休業、産前産後の休業の期間は出勤したものとみなされます(同条10項)。

よくある誤解と注意点

週の勤務日数と入社日を入れるだけで、比例付与の日数・現在残数・年5日義務の対象かどうかを自動判定。無料・登録不要。
「有給休暇管理表」は、社員ごとに名前・入社日・週所定労働日数・取得記録を登録すると、入社日を起点とした基準日方式で付与日数を計算します。週所定日数に1〜4を入れるとこの記事の早見表と同じ比例付与の表に切り替わり、5(週5日以上または週30時間以上)なら通常付与です。一覧には「現在残数」「今期取得」「年5日義務」の列が並び、付与が10日未満の人は「対象外(付与<10日)」、10日以上の人は達成/未達が表示されます。「付与履歴(社員別)」では基準日ごとの付与・消化・失効・残と時効日を確認でき、評価日(基準日)を変えれば将来時点の残数も見られます。半日取得は各日の「半日」チェックで0.5日として扱え、CSV出力・CSV取込・印刷に対応。入力データは端末の中だけで処理され、サーバーには送られません。

有給休暇管理表を使ってみる →

付与日数の表は「付与基準の設定」から書き換えられるので、法定を上回る自社ルールにも合わせられます。一方で、一斉付与・前倒し付与には対応せず(入社日基準のみ)、出勤率8割の要件は常に満たしている前提で計算する点はご承知おきください。

まとめ

パート・アルバイトの有給休暇は、発生の条件(6か月継続勤務+出勤率8割)はフルタイムと同じで、日数だけが週の勤務日数に比例します。比例付与になるのは「週4日以下(年216日以下)」かつ「週30時間未満」の両方を満たす人で、週4日でも週30時間以上なら、また週5日なら短時間でも通常の付与(10日〜)です。日数は施行規則24条の3の表で決まり、週4日は7日から15日、週3日は5日から11日、週2日は3日から7日、週1日は1日から3日へと勤続に応じて増えます。

シフト制なら年間の所定労働日数で行を選び、付与日数は基準日時点の所定日数で決め、勤続年数は雇用形態が変わっても通算する。そして週4日は3年6か月、週3日は5年6か月から付与が10日に達し、年5日の取得義務の対象に入る——ここまで押さえておけば、「パートの有給は何日?」にはその場で答えられるはずです。人数が増えて基準日がばらついてきたら、入社日と週の日数から自動で計算してくれる管理表に載せ替えるのが確実です。